急に忙しくなったせいで旋盤もほったらかしで、気がつけば前回の更新から一ヶ月経ってしまいました。
あの後、エミッター先端を突っ切ろうと思うと、雄ネジ部分をチャックで掴む必要がありました。
その場合、チャックの爪の圧力でねじ山部分を傷めるかも知れないので、
エミッターより太いアルミ棒の端材に、エミッターパーツに切った雄ネジにぴったり合う雌ネジを切り、
そこにエミッターをねじ込んで、それをチャックで掴めばねじ山も傷つかないだろう・・・ということで、
雌ネジ切りの練習も兼ねて、エミッター用の「ヤトイ」を作ることにしたのです。
で、なんとか雌ネジも切れたので実際にねじ込んでみると、どうにも手応えがスムーズじゃない。
それでも油を差しながら何回かグリグリやっている内に、少しずつ動きも良くなってきた・・・と思った瞬間!
接着剤でも流し込んだかのように、全く動かなくなってしまいました。
つまりどういうことかというと、こういうことです。
この状態で、ビクともしなくなってしまいました。
もう涙目になりながらバイスで掴んで外そうとしたので、だいぶ傷がついています。
それでも外れそうな気配が全く感じられないので、エミッターの作り直しが決定しました・・・
これ、多分原因はねじ山(それも雌ネジ)の精度が悪かったせいだと思うんですが、
それにしても信じられないくらい強力に固着してしまっています。
ヤトイの部分をチャックで掴んで、エミッターパーツをバイスでガッチリ挟んで回して外そうとしても、
チャックの中でヤトイ部分が滑って空転するぐらい。
まぁそもそも作業手順を途中で変更しまくって、行き当たりばったりで作業を進めたのがダメでした。
なので今回は、段取りをしっかりと練った上でそれに沿って作業をすることを心がけました。
・・・でもまぁ、やってることは基本的に前回と同じです、ハイ。
まず最初に、アルミ棒にφ19の貫通穴を開けます。
外径を荒削りして・・・
突っ切りバイトで溝を切っていきます。
この作業、バイトを焦って送り込みすぎると刃先がワークに食い込み、それによって作っている部品が
完全にオシャカになることもあり得るのでちょっと緊張するんですが
溝が一本出来上がるごとに、どんどん「アルミの棒」から「セーバーの部品」らしくなっていくので
やっていて楽しい作業です。
エミッター先端部分の加工が終わったら、次はネジ切り。ネジの切り終わりの部分には、
バイトの逃げ場所になる溝を作ってあります。
せっかくなので、今回はネジ切りの行程の写真をちょっとだけ細かく撮ってみました。
ネジ切り用のギヤに組み替え、バイトを少しずつ送り出しながら何度も何度も同じ場所を通過させ、
ネジの谷の部分を削り取っていきます。
ここまでくればもうあと一息です。
最後にねじ山の頂点の部分をヤスリで軽く整えて完成です。ピッチは1.5mm。
これ、動画を撮ったら面白いだろうな~と思ったんですが、すでにYouTubeに秀逸な動画が上がっていたので
そちらを貼っておきます。いやいや手抜きじゃないです。自分でやったらこんなに分かりやすく撮影できません。
だから手抜きじゃないのです。
なんとかねじ山を傷つけずにチャックで掴むことが出来たので、先端の不要部分を突っ切って切断し
軽く磨いて今度こそエミッター完成です。
前回の反省を活かしてブレードホールはきっちりφ19.1に仕上げたので、3/4インチのブレードが
ジャストサイズでピッタリとフィットするので気持ち良いです。
同じパーツを作るのに、今回は最初に比べかなりスムーズに作業を進めることが出来たと思います。
材料の切り出しから仕上げまで、今日一日で完了しましたから。
やっぱり反復練習ってのは大事ですね~何事も。
まぁ全体の進捗としては1ヶ月経って、実質ほとんど進展無しっちゃあそうなんですけど。
ちょこっとした治具なんかも作ったりしたんですが、それはまたいずれ。
7月中にはこのセーバーの削り出し作業を完了したいな~。
(とか言ってると全然思ったように進まないんですよね、得てして。)
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