2015年5月6日水曜日

これがやりたかったんですよ、これが。

前回の続きです。

主軸手回しハンドルに機能を追加するアクセサリーの材料として、これを買いました。

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32丁と60丁の歯車です。素材はS45C炭素鋼、モジュールは1です。

センターの貫通穴は、32丁のほうがφ8、60丁のほうがφ10。

チャックを逆爪に変えてこれを掴み、中ぐりバイトで穴の周りをわずかにザグります。
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2枚の歯車の加工が終わったところです。

目の錯覚で32丁のほうが大きなザグリに見えますが、実際には2つの穴の径はほぼ同じです。
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もともとの貫通穴の径が違うので、この加工が必要でした。

主軸手回しハンドルの、軸の端面につけた段差にフィットするようになっています。
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これを軸に固定するとこんな感じに。
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ここで、さらにもう一つパーツを作りました。

といっても、市販のLアングルと角棒、丸棒を組み合わせて、適当な位置でボルト止めしただけですが。
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これを、ギヤカバー固定用のネジ穴を利用して旋盤にしっかりと固定します。
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ここに先ほどの軸付き歯車を固定すると、こうなります。
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これで、「主軸割り出し」が可能になりました。

主軸割り出しとは、チャックにくわえた工作物をある一定の量ずつ回転させ、等分割するやり方です。

歯車をピンで押さえた状態で加工やケガキを行い、一旦ピンを緩めて希望の歯数だけ歯車を回転させ、

再びピンで固定して・・・ といった作業を繰り返すことによって、正確な等分の上での加工ができます。

今回用意したのは32丁と60丁の歯車なので、この2枚の使い分けで

2、3、4、5、6、8、10、12、15、16、30、32、60 分割の作業に対応できます。

ここからさらにしつこくもう一つ、往復台用ドリルチャックを作ります。

材料はこれ。市販の六角軸ドリルチャックとベアリングです。
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まず、ドリルチャックの六角軸の付け根の部分を旋削します。

ホントは六角軸の部分だけを旋盤のチャックに掴んで加工したかったんですが、

かなりしっかりと連結されていたため外すことができず、仕方なくこんな風に加工しました。
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削り終わった状態です。
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ここにベアリングをはめ込み、最終的にロックタイトで接着します。
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次に100mm×100mm、15mm厚のジュラルミン板の加工。

端から15mmほどの箇所に、6.5mmのドリルで貫通穴を2か所あけます。
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これを以前作った鉄のベースの上に、M6のボルトで固定します。

ダイヤルゲージとスコヤで主軸との直角、平行をチェックしてみましたが、まあ許容範囲内でした。
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ベースに固定した状態のまま、センタードリルで穴をあけます。
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これで、主軸の芯高と高さの合う位置に穴があいたことになります。

次にこのジュラルミン板を面盤に仮固定し、センターを出します。

大体の位置で軽く固定しておいて、先ほどあけた穴に先を削った丸棒を差し込み、

丸棒の反対側を心押し台センターで押さえた状態で丸棒にダイヤルゲージを当て、

面盤を手で回転させながら、ダイヤルゲージの針が振れ無くなるまで

ナイロンハンマーで軽く叩きながら位置の微調整をします。
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センターが出たら板の四辺をしっかりとクランプし、切削開始。

まずはセンター穴をφ19弱まで拡張します。
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奥から4mm程の位置で、段差をつけて穴を広げます。
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ここの穴の内径は結構シビアに仕上げる必要があるので、最後はバイトではなく、

研磨用のナイロン不織布で慎重に慎重に調整しました。
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切削が終わったら、面盤からは外さずにパーツクリーナーで入念に脱脂、

硬化促進用のプライマーを吹いた後、ロックタイトを塗布します。
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ここにベアリング付きドリルチャックをはめ込み、センターで押して固着するのを待ちます。
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こんな感じで固定されました。
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この往復台用ドリルチャック、本当を言うと、「使いこなす本 応用編」で紹介されていた

「ミーリングスピンドル」というやつを作りたかったんです。

でもそれを作るとなると、それだけでまた数カ月くらいかかりそうだったので

とりあえず簡易版として、簡単に手に入る材料で作ってみました。

ベアリング自体のガタがあるので精度的には微妙だし、使うのはちょっとコツがいるんですけどね。

いずれは、もうちょっとしっかりした物を作り直したいと思っています。



さて、これでかれこれ3カ月以上にわたって作ろう作ろうと思っていたアクセサリーが全て完成したので、

ちょっと試しにこれらを活用してテスト切削をしてみました。

まずはφ10のアルミ丸棒の端部をφ4まで削り、ダイスホルダーでM4のネジを切ります。
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ネジが切れたら端から20mmほどの位置で切り落とし、

チャック側に残った丸棒のセンターにM4のタップを立てます。
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このネジ穴に最初に切り落とした部分をねじ込み、端面を整えてセンターに穴をあけます。
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次に割り出し装置を使いながら往復台用ドリルチャックで穴をあけます。

こんな風に、電動ドリルの回転をフレキシブルシャフトで伝えることでスピンドルを回転させます。
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無理やり感も甚だしい気がしますが、良いんです。とりあえず穴があけられれば。

割り出しで6等分の穴をあけ、外径を削って整えれば、どこかで見たようなパーツの出来上がり。
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それっぽい形にすることだけを考えたので、サイズとか細かい穴径とかは全く気にしていません。

というか手持ちのφ10の丸棒から削りだしたため、最終的な外径は約φ7.4と

どう考えても小さすぎますが、一応やりたいと思っていた加工は出来ました。

同じような手順で、これまたどこかで見たような、こんな加工もできます。
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(内側に切ってある雌ネジは今回の工作とは何の関係もありません。念の為。)

課題が色々残ってはいるものの、頭の中で思い描いていたモノを苦労しながらもなんとか実際に作り上げ、

それが機能した時って、最高に楽しいです。

今回製作した道具で、加工の幅が結構広がったと思います。

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